株式会社 オザキ
光学、医療、半導体分野を主力に
海外も視野に入れた展開を模索
前身の尾㟢製作所の時代から半世紀 以上にわたり精密機器部品を製造、最初の製品はフィルムカメラに使われる光学部品でした。カメラはフィルムからデジタルに変わりましたが、伝統ある光学機器部品の製造には定評があります。現在は酸素などの流量を調節する医療用機器の部品製造、さらに半導体製造装置で使われる気体の流量を調整するバルブなどの部品製造を加えた3つの分野が主力製品となっています。すべて高精度が要求される製品であるため、検査機器や目視による厳しい品質管理が欠かせません。
医療用機器分野では、日本の2倍以上の人口を抱えながら病院が不足しているインドネシアなどに医療関係者や機器メーカーの注目が集まっており、海外の需要を視野に入れた事業展開にも取り組んでいます。
尾﨑貴浩常務取締役は「ものづくりで重要なのは、工程の一部だけでなく全体を知ること」と強調します。実際の工程を話ではなく自分の目で確認することが重要です。
切削するのは機械でも
管理するのは技術者
実際に金属を削る作業はマシニングセンタと呼ばれるコンピュータ制御のマシンが自動で行いますが、削る材料の着脱は人手で行います。熟練した技術者は固定する時に、1/100mm程度の削りかすが挟まっても手の感覚でわかるそうです。わずかな異物でも見逃せば、軸がずれて不良品につながってしまいます。機械の能力を正確に引き出すのも、技術者の豊富な経験にもとづくオペレーションにかかっています。