株式会社 嘉門工藝
伝統の「重ね」の文化に
モダンな美しさと機能性を融合
茶箱、茶籠を含むお茶のもてなしの道具を、いかに機能性を持たせ、かつ美しくまとめるか、これが嘉門工藝のコンセプト。意識するのは日本古来の重ねの文化。大中小の3種類ある建水(湯をこぼす道具)を基準に、ぴったりサイズの茶碗を入れます。金属製の建水には茶碗を保護する役目もあり、自分らしい組み合わせで茶碗や布を選び、美しくコーディネートする楽しさが魅力です。
重ねは難しいがセンスの見せ所、と語る代表の村瀬亜里さん。コンパクトにまとめられた道具は、リビングにも調和し持ち運びの際も機能的です。最近では日本文化の紹介を兼ねたコミュニケーションツールとして、留学する娘さんに持たせる親御さんも多いそうです。
何百人ものお客さまの意見を反映し、常に進化を続ける嘉門工藝のデザインの中心には『茶』があります。各流儀の方々にも認められる本物のクオリティが、お茶を楽しむ人の裾野を広げます。
正確な木型をもとに
規格や品質をコントロール
基本となる建水のボディは、唐金製(銅と錫の合金)でミャンマーの仏具工房に特別依頼しています。重ねの美学が命の作品ですから、正確なサイズの木型を渡し何年も試行錯誤を繰り返しました。
木地師であるご主人・村瀬治兵衛氏の作る木型は、形の美しいラインや大きさなど、言葉では伝えられない部分の思いを海外の職人にも伝えることができます。さらに日本で仕上げをすることで侘び寂びの魅力が加わります。